イラスト

シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

巷談、化け人形退治

リアクション公開中!
巷談、化け人形退治

基本情報

マスター 亜莉亜
ワールド 華乱葦原

料金

参加 100ポイント
キャラ追加 100ポイント
最大追加数 3名まで
文字数追加

スケジュール

リアクション
公開
2017年06月09日公開!

※アクション締切時の参加PC数で正式な公開予定が決定されます。詳しくはこちら

シナリオガイド

黄泉憑きの動く人形を止めろ!

シナリオ名:巷談、化け人形退治 / 担当マスター:亜莉亜

 その日の桜稜郭は、ひときわにぎやかに人が行きかっておりました。
 なんでも、匠町でお祭りがあるというのです。
 鍛冶や宝石細工、からくりといったものの職人たちが、おのおのの腕前をお披露目するこのお祭りは、民草にとってもまたとない機会。
 技の粋を凝らした物珍しい逸品を一目見ようと、様々なところから人々が集まっていたのです。

「お見事な木彫りの鷹ですね。なんて美しい毛並みだ……」
「ほうほう、こいつの良さが分かるたあお目が高い。お兄さん、好きものだね」

 雄々しく羽を広げた木彫りの鷹を眺めながら、早見 迅は楽しそうに言いました。
 鷹の作り手もそんなを見て、満足げにうなずいています。

「なに、さん、こういうの好きなの?」
「美しいものは何にでも興味深々だよ。例えばあなたのようなね」
「まあ、お上手」

 この機に乗じて誘った女性と肩を並べ、はいかにも醍醐味をかみしめている様子。
 もとより仏像や盆栽を趣味に数えるですから、こうした遊びは本領です。
 女性と一緒ということを抜きにしても、彼はとても楽しんでおりました。

 ふとが足元を見れば、丸くかわいらしいルミマルたちが、雑踏に交じって歩いています。
 ところがどうしたことか、ルミマルたちがみな、頭の上にチョンマゲを結っているではありませんか。

「ルミマルたちも、お祭りを見に来たのかい?」
「いかにもでゴザルミ。拙者らは頑張る舞芸者を光にて励ます『ゴザルミ』と申すでゴザルミ!」

 ゴザルミと名乗った彼らは、口ぶりや身なりから、フェスタにいるルミマルたちとは趣の異なることがわかります。
 しかし、芯はしっかりとルミマルのようで、舞や試合など、芸事の類を披露する場にはよくいるとのことでした。
 観客たちも掛け声の際にはゴザルミたちを折って、光ることで応援の気持ちを届けるのが一般的なのだそうです。

「面映ゆいことでゴザルミが、あちらの広場には拙者らの大きな像もおいてゴザルミ。
 職人の力作ゆえ、ぜひ御覧じるがよいでゴザルミ!」
「それはすごい。ぜひ拝見しに行くよ」

 ゴザルミの言う通りに、は女性を連れて広場の方へ向かいました。
 祭りの目玉は、その広場にある人形たち。もとよりは見に行くつもりでした。
 老若男女でごった返したその広場には、人間と見分けのつかない精巧な像が並んでいるのです。

 しかし――たちが広場に差し掛かると、事態は一変しました。

「黄泉憑きだ! 人形が動きやがった!」

 叫び声とともに、こちらに向かって人の波が押し寄せます。
 逃げてくる人々に顔を青くした女性をなだめつつ、はどれどれと遠くを見やりました。

「あちゃあ、これはマズいね……」

 精巧な、しかし偽物と明らかな人形たちが、能面のように眉一つ動かさず、こちらへ駆けてきています。
 人形たちは人や妖怪を捕まえると、なんと噛みついて精気を吸い出しているではありませんか!
 おまけに巨大なゴザルミの像までも、グラグラとその身を揺らし、動き出そうとしています!

 普段は飄々としていたも、気味の悪さと事態の重さに、かすかに眉をひそめます。
 そして同じく祭りに来ているフェスタの生徒たちに、助太刀を求めるのでした。

担当マスター : 亜莉亜

マスターコメント

華乱葦原のシナリオ「巷談、化け人形退治」をお送りします。

要旨
・今宵は桜稜郭の匠町にて職人芸のお披露目会です。
・珍品のならぶ祭りの中でも、ひときわ人の目を引いたのはあまたの人形の並ぶ広場。
・一目には人と見わけもつかないほど精巧な人形たちは、しかして今宵、人のように動き出し、さらに人を襲っています。
・おまけに、広場の中心にあった葦原のルミマル・ゴザルミの巨像まで動き出す始末。
・町中に人形が散って暴れださないように、匠町の中だけで人形たちを食い止めてください。

人形について
・人形師たちの手で、精魂込めて作られた、非常に細やかなつくりの人形です。
・その思い入れか、それとも出来が良すぎたせいか、黄泉憑きになり人々を襲い始めました。
・噛みつかれたものは人形に精気を吸われ、たちどころに気を失ってしまいます。
 命に別条はありませんが、回復には日を要するでしょう。
・着物に身を包んだ人形が大半ですが、それに交じって鎧兜をまとった侍の人形がおり、彼らの刀が人々を傷つける危険も案じられます。
・平屋の屋根までひと跳びしたり、関節などないかのように四つん這いで歩いたりなど、動きは人間離れしています。
・おおかたは芸によって禍々しい瘴気を取り払えば動かなくなりますが、人の精気を食ってしまったら、壊すまで止まらなくなってしまいます。

アクションパートについて

1:【バトル】人形たちと戦う(難易度1)
人の精気を食ってしまった人形たちを、壊してでも止めてください。

戦うにあたって
・戦う場所は、平屋の並ぶ路上です。大通りのわきに、小道が伸びております。
・駆け付けたあとの現場は、少ないものの人がいますので、守りながら戦うことが求められます。
・人形師たちは失意に暮れてはいるものの、「子供も同然の人形が他人様を傷つけるのは見過ごせない」と、破壊には肯定的です。
・木でできており、壊すことは難しくありません。胸のあたりに瘴気が溜まっており、そこを壊せば止まります。
・倒すには機敏な動きについていくだけの技術か、身動きされる前に斬って捨てる攻撃力が求められるでしょう。

2:【ライブ】人形たちを止める(難易度1)
まだ人を襲っていない人形たちを、ライブで止めてください。

止めるにあたって
・ライブを行うのは、道々にある展示広場です。広々とした円形をしています。
・人形は展示広場の一つから、ほかの展示物を破壊しつつ多方向へ道なりに移動しています。
 そのため、経路をふさぐ形でライブを行えば、効果的に侵攻を防げるでしょう。
・また人形たちはどうやら、清らかな音色や舞いに惹かれるようです。

3:【ミックス】ゴザルミの巨像を止める(難易度2)
巨大なゴザルミが移動を始める前に止めてください。
※迅はこちらに登場します。

ゴザルミの巨像について
・チョンマゲをつけたルミマル「ゴザルミ」の大きな木造です。
・これもまた、人形たちと同じく、黄泉憑きになって移動を始めようとしています。
・広場の外に出せば、ほかの像と同じく人を襲うでしょう。何とかして食い止めなければなりません。
・ゴザルミたちいわく、「あれもまたゴザルミであり、頑張る舞芸者たちの前に涙する定め」らしく、
 ライブで瘴気が抜けて静止することが示唆されています。
演技は何でも構いません。ゴザルミが「応援したくなるような頑張る姿」を見せてあげましょう!
・そして、ゴザルミ像は荒ぶっており、ライブを妨害される可能性もあるため、直接的な戦力も必要でしょう。

■5月25日 マスターコメントを追記しました。

アクションパート

・動機
 止められないなら、仕方がありません。
 街のみなさんを守るために、人形を壊します。
 それにきっと……こうなって一番つらいのは、人形師さんたちですから!

・行動
 道の真ん中に、盾になるように立ちふさがって止めます。
 そして刀を抜いてとびかかり、脇からの逆袈裟を浴びせかけます。
「悲しい人形たち、今楽にしてあげますから……!」
1
・動機
 これ以上町の人を襲わせるわけにはいかない。
 人形師たちをこれ以上悲しませないためにも、俺たちがここで食い止める。

・行動
 広場の中央で舞いをして、その場にいる人形たちを止める。
 通りがかる人形一体一体をしっかり見ながら、そのすべてに向けて渾身の舞を見せるぞ。
1
・動機
 なんでこんなヘンなもの作っちゃったのよぉっ!?
 とはいえ、動き出したらきっとほかの人形以上に厄介ね……。
 何とかして、動き出す前に止めなくちゃね!

・行動
 仲間と像を囲んで、みんなで全力を出して芸をしつつ歌うわ!
 でもその場で止まったきりじゃ、楽しいことが伝わらないかもしれないから、
 ポジションを交代しながら、みんなのパフォーマンスを見てもらうわ!
「私たちの渾身の芸なんて、めったに見せてやらないんだから――ほんと、感謝しなさいよッ!」
2
ページの先頭に戻る