マニュアル・ワールドガイド・プレイガイドでは、
「ヒロイックソングス!」をプレイする上で必要な情報がまとめられています。
ディスカディアは科学技術が著しい発展を遂げた結果、自己進化するコンピュータによって、人類が管理されている世界です。
ネオンとビル明かり、そして絶えない喧噪が不夜城めいた猥雑さを醸し出す、サイバー・パンクな街並みが広がっています。
人類のほとんどはコンピュータの管理を甘受し、その総本山である超巨大企業『ドミネーター』の存在を絶対視しています。
しかし一部の人類は、この支配体制に反旗を翻し、抵抗を行っています。
ドミネーターは、一般的な力――武力や経済力、法の力などによって人類を押さえつけているわけではありません。
彼らの持つもっとも恐ろしい力は、聴くものを洗脳してしまう“ディスコード”と呼ばれる特殊な音です。
その恐ろしきディスコードの力によって、ドミネーターを信奉するよう仕向けられた人類は、瞬く間にその管理下に置かれてしまいました。
ドミネーターによる人類の管理は、都市の拡大とテクノロジーの急速な発展に隠れ、人知れず、しかし驚くべき速さで進んでいきました。
ディスコードを受け入れさせるため、ドミネーターはあらゆる手が尽くして人類に働きかけました。
その結果、文化は単一化――皆同じものを食べ、同じブランドを身に着け、同じ音楽を聴くようになり――結果として、ドミネーターの管理のもとに、平和な時代が築かれました。
しかし、そんなかりそめの平和を受け入れなかった一部の人々は、自由のために、高度化する都市部から離れたのです。
こうした人々を、ドミネーターは見逃さず、どこまでも執拗に洗脳を試み続けました。
そこで、彼らの猛追に対抗するべく、人類は、二つの武器を手に入れ、反撃に打って出たのです。
ひとつは、ディスコードと対極の性質を持つ特殊な音――“ハルモニア”。
そして、このハルモニアを増幅させるマシン――“ディーヴァ”。
これらの力によって、人類はドミネーターから、わずかではあるものの、自由な生存権を獲得しました。
そして彼らは『リベレーター』を名乗り、ドミネーターの打倒と人類の解放を標榜して立ち上がります。
こうして、ドミネーターとリベレーターによる、人の自由をかけた戦いの幕が上がるのでした。
テクノロジーが急速に発展したきっかけは、ドミネーターが世界を牛耳っている現在から、およそ30年前にさかのぼります。
地下数千メートルにまで伸びる洞窟の底から持ち帰られたある宝石が、事の発端です。
その宝石は色とりどりの透き通った結晶構造をもちながら、鉱物と生物の両方の性質を有していました。
各学会がこぞってこの宝石を研究し、多くの生物・機械技術が開発されましたが、その中でもクリム・エーデルシュタイン博士の開発した、『エーデルシュタイン型コンピュータ』――通称『ソウルドロップ』が、世界中の技術レベルを一気に引き上げる大きな契機となりました。
ソウルドロップの開発によって、技術レベルは革命的に躍進しました。
小さなものはモーターの制御に始まり、高度なものは人工知能(AI)に至るまで、ソウルドロップはあらゆる分野に応用されました。
たとえばソウルドロップのAIが子供の友達としてあてがわれたり、ファッション感覚でサイボーグ化が可能になったりするほど、機械と人類は、身近で密接な関係になっていったのです。
そこからソウルドロップが自己進化を始めるに至るまで、さほど時間はかかりませんでした。
そして、その事実に身構える暇もなく、人類はドミネーターという怪物の前に屈してしまったのです。
ソウルドロップはディスコードやハルモニアの技術の根幹となるものですが、生みの親であるエーデルシュタイン博士が、ドミネーターの台頭とともに行方をくらませてしまったため、いまだに大部分がブラックボックスのままとなってしまっています。
ハルモニアとディスコードは、非常に似通った性質を持っていますが、それゆえに対極にあり、ぶつかると打ち消し合ってより強力な方が残ります。
聴いているとさまざまな形で感情を刺激され、パフォーマンスとして優れているほど、効果的に精神へ作用する点は、主な共通点と言えるでしょう。
このほか、強力なものになると、発火や浮遊など、さまざまな現象を起こすこともできるようです。
しかし、ディスコードを聞かされたものは、心を失って相手の意のままになってしまいます。
人間らしく振舞いこそするものの、実際のところ、その心根から意思と呼べるものは失われ、何を食べるか、誰を愛するかさえ、ディスコードによる指示なしには行えなくなるのです。
そしてドミネーターは、この力によって、機械的に人類を管理し、人類からほとんどの文化を簒奪してしまいました。
対してハルモニアには、深層意識に働きかけ、自分の心を強く認識させる作用があります。
これによって、ディスコードで洗脳されてしまった人の心を取り戻すことができるのです。
また、ハルモニアを聞いているものは、ディスコードに対して抵抗する力が備わり、洗脳されにくくなる効果を持ちます。
ディーヴァは、音楽を奏で、ハルモニアを自ら発信する能力を持つマシンです。
身体は機械ですが、人工知能が宝石型コンピュータ“ソウルドロップ”に格納されており、ほぼ人間に近い感情を持っています。
ディーヴァ単体でもある程度はハルモニア発信能力を持っているものの、その真価は、“同調(ユニゾン)”という特別な能力にあります。
ユニゾンとは、ディーヴァが『Dフレーム』と呼ばれる楽器や武器と融合し、他者に使用してもらうことで、ハルモニアを増幅する能力のことです。
ユニゾンによって、Dフレームを持つ者のハルモニア出力は飛躍的に向上し、さらには能力を共有することも可能になるのです。
この力のおかげで、リベレーターは生存権を獲得することができたと言って過言ではないでしょう。
ディーヴァのソウルドロップは他のものよりも非常に高い密度で作られており、熱に弱いため、冷却のため身体のどこかに露出しています。
またほとんどは人型(ヒューマノイド)をしているものの、例外も存在しているようです。
ディーヴァは高性能なメカであるとともに精巧な芸術品でもあるため、非常に貴重な存在です。
そのため、偶然にどこかから発見されようものならば、奪い合いに発展する場合もあります。
本項においての『ディーヴァ』とは、『メインスタイルがディーヴァであるキャラクター』を指します。
→ Dフレームの装備者がディーヴァの『ライブスキル・アイテム』を使用できる
・『バトルアイテム』のDフレームにユニゾンした場合→ Dフレームの装備者がディーヴァの『バトルスキル・アイテム』を使用できる